台風10号に伴う岩手県災害ボランティアセンター情報(第11号)
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台風10号被害に伴う
岩手県災害ボランティアセンター情報(第11号)
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平成28年9月5日(月) 12:00発行
社会福祉法人岩手県社会福祉協議会
http://www.iwate-shakyo.or.jp/
【主なトピックス】
地元紙「岩手日報」9月5日の朝刊から、被災地の状況をお知らせします。
●●●岩泉町全域に避難指示●●●
台風12号の接近に備え、岩泉町は4日、町内全4,587世帯9,947人に避難指示を出しました。
同じく、久慈市は山間部の1,279世帯3,008人に避難準備情報を出しました。
両市町には、台風10号の豪雨被害による孤立集落が複数あります。4日午前6時現在の
孤立住民数は岩泉町602人、久慈市(山根町、山形町)198人で、両市町はヘリコプターなどで
緊急避難させる方針を決め、岩泉町では、ヘリによる移動を開始しました。
●●●台風10号による県内の死者15人に●●●
4日、岩泉町内で3日までに見つかった男女計3人の身元が判明し、死者が15人になりました。
岩泉町によると、町内ではほかにも遺体が見つかっており、自衛隊、警察、消防総勢877人態勢で
捜索に当たっています。4日現在、岩泉町内で6人の安否が確認できていません。
●●●医療・福祉支援が広がっています●●●
岩泉町内では多くの住民が避難所生活を続けており、長期的な生活環境の変化や衛生環境の
悪化による健康への影響が懸念され、さまざまな支援チームが活動を始めています。
県災害派遣福祉チーム6人は、3日から避難所で健康相談を始めたほか、孤立集落からの
緊急避難で自衛隊ヘリの到着場所となった岩泉中で、避難住民の健康状態の聞き取りなどを行いました。
いわて感染制御チーム(ICAT)の先遣隊3人が2日に3か所の避難所を調査した結果、手の消毒剤や
配膳用手袋の不足による食中毒、沢水を使った食器の洗浄によるレジオネラ菌感染の危険性などが
確認されました。これを受け、4日、チームの3人が消毒剤やペーパータオルなどを届けました。
県災害派遣医療チーム(DMAT)は、さまざまな支援チームが毎日情報を共有する協議体の
設置について、関係者と検討を進めています。
●●●ライフラインが停滞中です●●●
4日午後2時現在で、岩泉町と宮古市の1,033戸で停電しています。
携帯電話は、大手キャリア3社でそれぞれ違いますが、4日午前の時点で、久慈市、宮古市、岩泉町、
田野畑村、野田村で利用しづらい状況です。
断水は、宮古市で約1,000戸、久慈市で約240戸、岩泉町の多くの地域で続いています。
固定電話やインターネット回線などは、4日午後4時現在で岩泉町、普代村、田野畑村で
約2,320回線が利用できない状況です。
●●●国道106号線は全線再開のめどが立っていません●●●
依然として宮古市蟇目の一部区間で通行できない状態が続いており、4日現在、通行再開の
めどはたっていません。
盛岡市から宮古市茂市と、宮古市蟇目の途中から宮古中心部までは通行が可能です。
盛岡から宮古に向かうには、釜石を通るなど大幅な迂回が必要です。